こんにちは、ロビットの平野です。
今回の記事はメカエンジニアにとって必需品である3DCADについて触れてみようかと思います。
3DCADって何?どんなものがあるの?
3DCADとは、コンピュータ上で立体的なモデルのデータを作成することができる設計ソフトです。
様々な角度から眺めることはもちろん、表面積や体積、重心などを瞬時に計算することもできます。他にも、部品同士の干渉チェックやメカリンク機構の動きを確認したりと、ここには書ききれないほど本当に多くの機能がついています。
これらの機能を使いこなすことによって、設計からプロトタイピングまで効率化を図り、短期間で品質や機能の良いものづくりがメカエンジニアには求められています。
学生の頃に研究室で「SolidWorks」、バイトで「creo」、ホンダでは「CATIA」
ロビットでは「SolidWorks」と「Fusion360」
意外といろんなCADに触れてきましたが、それぞれの違いは以下の表ように分けられるのではないでしょうか。
SolidWorksはかなりイケてる
「めざましカーテンmornin’」はSolidWorksを使って設計されています。
SolidWorksのメリットは何よりUIが直感的でわかりやすく、機能の割にコスパが良いことですね。
3DCADに慣れていない人でもすぐに使えるようにチュートリアルが充実していたり、ユーザー数も多いのでネット上に情報がたくさんあります。参考書などが豊富にあるのもオススメポイントですね。近年はユーザー数もかなり伸びているようです。ついでにうちの妻も勉強すると言って参考書を買ってました。
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実際にモデリングしてみる
3DCADの基本的なモデリングは実はとっても簡単。平面に図形を書いて、後はその図形を引き伸ばしたり、回転させて立体にするだけ、その作業を繰り返して求める形状にしていきます。
なんとロビットメンバーは全員(ソフトウェアエンジニア含め)SolidWorksでモデリングができるんです。
メカ機構の動きをシミュレーションでチェックしてみる
出来上がった部品同士を組み合わせて、思い通りに動くかどうか、シミュレーションを行います。やはり、3DCADの強みはこのシミュレーションにありますね。
他には、CAEを用いた応力解析もできます。
例えば、部品に負荷をかけた際、どのような歪みが生じるのか?壊れたりしないのか?など、おおよその当たり付けができます。
ただ、ここでは”当たり付け”であり、実物とシミュレーションモデルにはいくらかの蓄積誤差や乖離があることを頭において進めていく必要があります。
すべての基準は現実世界の目の前の実機ですから、実機での計測結果を用いるコリレーション分析など様々な手法が提案されているので、コンピュータに全ておまかせではなく地に足付いた設計をしたいですね。
注目のFusion360とロボドリルを使って、試作部品を作る
以前のブログでも紹介されましたが、ロビットでは「Autodesk Fusion360」というCAD/CAMソフトのCAM部を使ってロボドリルを動かしています。詳しくは以下参照
blog.robit.co.jp
3Dデータと2D図面の出図
こうして出来上がった3Dデータと図面を元に、次のステップ量産へと進んでいきます。いわゆる型GO。金型製作の承認です。初めての「カタゴー」まさかのセンス、、、一周回ってかっこいいですね。製造業用語って面白い
ちなみに3Dが普及した現代でも、紙の2D図面はよく使います。図面には「寸法」や「幾何公差」を用いて設計の意思を伝える必要があるからです。
まとめ
ここまで、3DCADを使った設計~プロトタイピングまでサクッとお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか。3DCADはかなりイケてるツールです。
ただ、画面上で色んなことができるようになる一方、ついつい現物確認を怠ってしまいがち。社外とのやり取りを円滑にすすめるための図面への意思入れなど、設計者に必要な技術は2Dでも3Dでも実はあまり変わりません。
最新技術や動向に目を光らせつつも、そういった本質的な技術はしっかり抑えていきたいですね。